なっぱの記録

感じたことをちょっとだけ。

リボンを結んで

 

 

"はる、さくら、探しに行こっか "

 

貴女の一言で珍しく遠出して辿り着いたのは、満開の桜が有名な公園だった。

満開までは もう少しだったけど、私達には十分で"また来年  リベンジだね " と笑いあった。

そう、 来年 という言葉を強く誓って。

 

 

WORLDISTAの演出で 咲き誇る満開の桜を見たとき

あの時の桜を思い出した。

思い出して リボン を聴いたら涙が止まらなかった。

止める方法も見つからなかった。

 

貴女は いつも言ってくれた。

"素直で優しい子に育ってくれてありがとう" 

"あなたは、たくさんの人に恵まれて 大切にしてもらって本当に有り難いね。絶対に感謝の気持ちを忘れないこと。そして、あなたに寄り添ってくれる人や大切にしてくれる人を大事にしなさい"  と。

そんな事を思い出しながら聴いた リボン。

 

 

駐車場   見上げた桜    右手にはあなたの手  

ちょっとしたことで  ボクのことを

"やさしい"  といったね

 

 

あの時、久しぶりに握った貴女の手は

私の記憶よりずっとずっと細くて小さかったけど、誰よりも優しくて温かった。

 

 

塵のように    漂うボクは    空には届かないよ     

手を伸ばす     意味も知らないんだ

あなたいないから

 

リボンに出てくる ボク  みたいになりたくない。

そう思った。 まだ時間はある。

 

貴女と一緒に旅行に行きたい。

美味しいものをたくさん食べたい。

大好きな卵焼きも笹巻きもアップルパイも教えてほしいし

まだまだ 貴女の作るご飯が食べたい。

恋バナや愚痴だって色んな事を聞いてほしい。

将来の旦那さんも紹介したいし花嫁姿だって見てほしい。おまけに孫だって抱いてほしい。

 

…あれ?話が飛躍し過ぎちゃったかな?笑

 

まだまだ 貴女とやりたい事、話したい事がたくさんある。

先の事なんて誰にも分からないけど、誰にだって限られた時間がある。

限られた時間のなかで 私は貴女とどれだけの時間を過ごすことができて 何ができるのかな?

 

今まで貴女が私にくれた たくさんの愛情に

私は なにひとつ 返せていない。

 

…色んな事を思い返して 後ろめたい気持ちがいっぱいで そんなことを思った時、貴女は言った。

 

"どこで 何をしていてもいい。ただ 人に迷惑を掛けず、怪我なく健康で あなたがシアワセで居てくれれば それだけでいい。それだけで私もシアワセだから。" 

と。

 

そう言われた時、 私は なにひとつ 返せていない。 

のではなく、これから沢山のリボンを付けて返していくんだ。と思った。

 

あの時約束した 来年のリベンジ  は まだ叶えられていない。

でも 私は諦めない。

また あの桜を一緒に見れる日まで 世界で1番大好きな貴女と限られた時間を大切にして 一緒に生きたいと思う。

 



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